面会交流の協議前に知っておくべきことを解説
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初めまして、行政書士の辻 雅清と申します。
2010年に開業以来、下記業務について力を入れております。
・離婚協議書作成(全国対応)
・離婚公正証書の代理作成(全国対応)
協議離婚では面会交流の条件やルールを夫婦間協議で決めます。
つまり父親と母親が合意できれば自由に条件やルールを決めれます。
注)自由と言っても子どもにとって不利益になることは決めれません。
ここでは離婚後に後悔しないように面会交流の協議前に知っておくべきことをお伝えします。
【目次】
○ 面会交流とは?
○ 面会交流の4つのポイント
○ 面会交流に母親が同伴するケースとは?
○ 離婚チェックシートの回答から始めませんか?
面会交流とは?
離婚に伴いご夫婦は他人となり別々の人生を歩みます。
ただ離婚しても離れて暮らす親と子どもの親子関係は続きます。
面会交流とは離れて暮らす親と子どもが定期的に交流することです。
離婚原因によっては面会交流を実施したくない。と考えるかもしれません。
ただ子どもが交流を望んでいる場合、双方が実現に向けて努力、譲歩することが大事です。
面会交流の4つのポイント
1.子どもの成長のために実施
2.夫婦間で実施条件を決める
3.養育費支払とはわけて考える
4.離婚届にある面会交流のチェック欄
1.子どもの成長のために実施。についてお伝えします。
面会交流は子どもの成長のために欠かせないものです。
夫婦間にわだかまりがあったとしても子どもが望むのであればできる限り実施に向けて努力することが大事です。
面会交流は離れて暮らす親の権利ですが、親の意思ではなく子どもの意思(気持ち)を優先して下さい。
ただし、離婚原因などに応じて実施しない。という選択肢もあります。
例)離婚原因が暴力で子どもが会いたくない。という意思表示をしている。
どんな状況でも実施しないといけない。という訳ではないのでご注意下さい。
2.夫婦間で実施条件を決める。についてお伝えします。
協議離婚では夫婦間の話し合いで離婚条件を決めれます。
つまり面会交流の条件も無効な条件でない限り自由に決めることができます。
〈面会交流の代表的な条件(一例)〉
・面会交流の頻度(定期面会)
・親権者(主に母親)の同伴の有無
・中傷を含む言動の禁止(禁止事項)
・面会交流の費用負担
これらの条件の詳細についてはこちらのページにある第5条をご確認下さい。
なお、当事務所のご依頼者様の場合、面会交流の条件について数個~10個以上と幅があります。
幅があるのはご夫婦の状況やお子様の年齢に左右されるので、どちらが正解、間違いということではありません。
3.養育費支払とはわけて考える。についてお伝えします。
離婚後、養育費支払が滞った場合、元夫婦間で以下のような協議をするケースがあります。
〈どのような協議?〉
・養育費を払わないから会わせない。
・養育費を増額してくれたら会わせる。
面会交流と養育費はわけて考えるものです。また取引材料に使うこともいけません。
子どもを引き取って育てている親側の気持ちは理解できますが、この考え方は間違いなのでご注意下さい。
上述の通り、子どもの成長のため。という視点を忘れないで下さい。
当事務所ではこの視点は父親と母親双方に持ってほしいもの。と考えております。
4.離婚届にある面会交流のチェック欄。についてお伝えします。
離婚届(右下)には面会交流のチェック欄があります。
仮に「決めていない」を選択しても離婚届は受理されるのでご安心下さい。
また役所から何か指導を受けるようなこともありません。
ただ離婚届を提出するまでには子どもの成長のためにも面会交流の条件を決めておいた方が良いです。
面会交流に母親が同伴するケースとは?
離れて暮らす親が父親の場合、面会交流は父親と子どもで実施されます。
ただお子様が幼い場合、母親同伴という条件で合意するご依頼者様は多いです。
理由としては子どものトイレ問題(子どもが女の子)、子どもの希望などが考えられます。
なお、母親同伴のポイントは子どもの希望(意思)なので、お子様が成長すれば自然と同伴はなくなると予想されます。
【参考情報】
・面会交流で取り決める条件の例を解説‐面会交流のルール
・離婚公正証書の雛形(面会交流の回数編)‐面会交流の回数の考え方を解説
・離婚公正証書の雛形(面会交流の宿泊編)‐宿泊が伴う面会交流を解説
・離婚公正証書の文例(面会交流の禁止事項編)‐面会交流の書き方や例文
離婚チェックシートの回答から始めませんか?
離婚協議書や離婚公正証書作成のご依頼を頂いた場合、
これまでの経験を反映した離婚チェックシートの送付から始めます。
注)離婚チェックシートだけの販売は行っておりません。
何度も内容のアップデートを繰返しています。
つまり開業以来の経験を多数反映したものとなっています。
離婚チェックシートとは
1.計13ページ63項目を掲載
2.協議離婚に必要な情報を全て網羅
3.わかりやすいように○×回答形式で掲載
(注)一部手書きでの回答項目もあります。
主に養育費、面会交流、財産分与、慰謝料、年金分割の情報を掲載。
20代~40代のご依頼者様が多いので養育費と面会交流の項目が多いです。
なお、3年位前からは世代を問わずご依頼を頂いております。
世代に応じてテーマになる離婚条件(退職金など)は異なりますが全て対応できます。
具体的には以下のように掲載されています。
10番「養育費の分割払いの終期は?(選択肢はA~E)」
45番「面会交流で夏休み・冬休みはどうしますか?(○×回答)」
49番「面会交流で中傷表現禁止事項を作りますか?(選択肢は2つ)」
このように離婚公正証書などの作成に必要な情報を掲載しているので、
ご夫婦(自分)で離婚情報を集める時間は不要となり効率良く話し合いができます。
なお、弁護士法の規定により、相手方との交渉はお引受できません。
+aになる細かい条件も多数掲載しており、○と回答した項目が多い場合、
養育費と面会交流の条件だけでもそれぞれ10個以上になるご依頼者様もいます。
+aの条件とは養育費と面会交流の項目に多く、
これらを検討することで離婚後のトラブル防止や後悔しないことに繋がります。
こういう訳でご依頼者様からは大変好評を頂いております。
詳細は離婚チェックシートとはをご覧下さい。
【面会交流 2025/06/26】