面会交流で取り決める条件の例を解説‐面会交流のルール

面会交流の条件は２つの方向性にわかれる

先ず１.条件やルールを細かく取り決めないケースでは以下の特徴があります。

〈どのような特徴？〉
・母親は父親と子どもが会うことに抵抗感がない。
・離婚後の住まいが近距離で直ぐに会える環境。
・子どもが中学生以上で自分の意思を持っている。

このケースでは条件を細かく取り決めると硬直化しやすいので、
以下の例１や例２のように抽象的（アバウト）な条件で合意することが多いです。

例１ 子ども又は父親が望めば面会交流を実施する。
例２ 面会交流の実施方法、条件については、都度、協議する。

当事務所で離婚協議書や公正証書を作成するご依頼者様の場合、
１に該当する方は条件やルールが１個～２個程度で終えるケースが多いです。

まとめると「都度、柔軟に対応しよう」という考えをもって条件やルールを決めています。

そして２.条件やルールを細かく取り決めるケースでは以下の特徴があります。

〈どのような特徴？〉
・母親は父親と子どもが会うことに抵抗感がある。
・離婚後の住まいが遠距離で直ぐに会えない環境。
・子どもが幼くて交流する時に母親の同席が必要な状況。

このケースでは離婚前に細かく決めておいた方がいいと考えて、
以下の例３～例５のように具体的な条件で合意することが多いです。

例３ 実施回数は１か月に１回とする。
例４ 面会交流には母親も同席する。
例５ 待合せ場所は○○駅で実施場所は○○公園とする。

当事務所で離婚協議書や公正証書を作成するご依頼者様の場合、
２に該当する方は条件やルールが１０個以上の記載で終えるケースが多いです。

ただ条件やルールを細かく決める「細かさ（具体度）」については差があるのでご注意下さい。

例えば例３と４は記載するけど、例５は記載しないこともあります。
このケースでは例５の代わりに例２実施方法は都度協議。を記載されています。

また例４の記載は多いですが、同時に追加条件を入れる方も多いです。
例）母親の同席は子どもの意思（１人で会いたい）を尊重する。

整理すると細かく取り決めると言っても具体的な条件の場合、
各ご夫婦によって似ているようで似ていないというバラツキが出てきます。

離婚時の状況や子どもの年齢は異なるのでバラツキが出るのは当然と言えます。

取り決める条件やルールの３つの例

１.面会交流の頻度
２.面会交流の実施方法
３.面会交流の＋ａの条件やルール

先ず１.頻度と２.実施方法は定期面会の条件なので全ての方が決めています。
例）１か月の内１回実施する。実施方法は都度協議する。

そして３.面会交流の＋ａの条件やルールは以下の通りです。

〈離婚チェックシートから一部抜粋〉
・夏休みなど長期休暇の追加交流
・子どもに対する中傷禁止
・交流時の飲食物報告

ここでは飲食物報告について軽く解説します。
この条件のポイントは面会交流の翌日以降の話となります。

例えば面会交流の翌日に子どもが体調を崩して病院に行った場合、
医師から「昨日何を食べた？」と飲食物の確認をされる可能性があります。

この時父親に電話がすぐ繋がれば問題ありませんが、
仕事などの関係ですぐにわからない。という状況になる可能性もあります。

この状況を回避するために飲食物の報告は有効な条件、ルールと言えます。

取り決める条件＝面会交流の当日のこと。と考える方が多いですが、
このように面会交流の後についても検討しておくことは大事な視点と言えます。

最後に面会交流は子どもの成長に欠かせないものです。
このことから夫婦間協議の段階から子どもの成長のために決める。ことを忘れないで下さい。

離婚協議書や離婚公正証書作成のご依頼を頂いた場合、
これまでの経験を反映した離婚チェックシートの送付から始めます。
注）離婚チェックシートだけの販売は行っておりません。

何度も内容のアップデートを繰返しています。
つまり開業以来の経験を多数反映したものとなっています。

離婚チェックシートとは

１.計１３ページ６３項目を掲載
２.協議離婚に必要な情報を全て網羅
３.わかりやすいように○×回答形式で掲載
（注）一部手書きでの回答項目もあります。

主に養育費、面会交流、財産分与、慰謝料、年金分割の情報を掲載。
２０代～４０代のご依頼者様が多いので養育費と面会交流の項目が多いです。

なお、３年位前からは世代を問わずご依頼を頂いております。
世代に応じてテーマになる離婚条件（退職金など）は異なりますが全て対応できます。

具体的には以下のように掲載されています。

１０番「養育費の分割払いの終期は？（選択肢はＡ～Ｅ）」
４５番「面会交流で夏休み・冬休みはどうしますか？（○×回答）」
４９番「面会交流で中傷表現禁止事項を作りますか？（選択肢は２つ）」

このように離婚公正証書などの作成に必要な情報を掲載しているので、
ご夫婦（自分）で離婚情報を集める時間は不要となり効率良く話し合いができます。

なお、弁護士法の規定により、相手方との交渉はお引受できません。

＋ａになる細かい条件も多数掲載しており、○と回答した項目が多い場合、
養育費と面会交流の条件だけでもそれぞれ１０個以上になるご依頼者様もいます。

＋ａの条件とは養育費と面会交流の項目に多く、
これらを検討することで離婚後のトラブル防止や後悔しないことに繋がります。

こういう訳でご依頼者様からは大変好評を頂いております。