離婚慰謝料の基本ポイントをQ&Aで解説
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初めまして、行政書士の辻 雅清と申します。
2010年に開業以来、下記業務について力を入れております。
・離婚協議書作成(全国対応)
・離婚公正証書の代理作成(全国対応)
離婚慰謝料について詳しく知りたい。と考えている方の多くが、
初めての経験なので何となくイメージできるけど、条件の詳細がわからない。とつまづきます。
ここでは慰謝料の基本的なポイントについて4つのQ&A形式でわかりやすく解説します。
【目次】
○ 慰謝料請求をするために何から始めたらいい?
○ 慰謝料請求の原因は何が多い?
○ 慰謝料請求から条件合意までの流れは?
○ 慰謝料の相場を知りたい。
○ 慰謝料請求の注意点とは?
○ 離婚チェックシートの回答から始めませんか?
このページは離婚慰謝料の基本的な内容に特化しているので、
夫婦間の離婚慰謝料の具体的な相場の考え方や請求できる条件などの詳細については掲載していません。
離婚慰謝料の相場などについて詳しく知りたいという方は、
不倫・浮気を原因とする離婚の慰謝料請求‐相場や請求できる条件をご覧下さい。
慰謝料請求をするために何から始めたらいい?
離婚慰謝料を請求するためには離婚原因を確認することから始めます。
〈離婚原因とは?(一例)〉
① 性格や価値観の不一致
② 配偶者の不貞行為(不倫)
③ 配偶者のDVやモラハラ
離婚慰謝料はどんな原因でも請求できる訳ではないです。
このことから②と③が原因の場合は請求可、①の場合は請求不可となります。
どんな原因でも請求できる訳ではない。この点について覚えておいて下さい。
慰謝料請求の原因は何が多い?
当事務所では協議離婚成立を目指しているご夫婦の離婚協議書や公正証書作成のサポートを行っています。
このことから夫婦間で冷静に離婚慰謝料の話し合いができる状況の方がご依頼者様となるため、不貞行為(不倫)が原因のケースが圧倒的に多いです。
なお、DVが原因の場合は夫婦間協議が難しく身の危険もあるので代理交渉ができる弁護士さんへの相談依頼が多いと予想されます。
慰謝料請求から条件合意までの流れは?
先ずは配偶者が請求原因を認める必要があります。
例)夫が勤務先の同僚と不倫したと認めた。
その後、夫婦間で慰謝料の支払総額と支払方法を協議します。
例)慰謝料300万円を3万円×100回の分割で支払う。
夫婦間協議の結果、双方が納得できる条件になれば慰謝料協議は終了となります。これが慰謝料請求の流れです。
慰謝料の相場を知りたい。
配偶者の経済力(支払能力)を考慮することが大事です。
このことから具体的な金額(相場)をお伝えすることが難しいです。
〈支払能力とは?〉
・年収300万円で借金はない。
・年収300万円だけど借金返済が年100万円ある。
現実的ではない金額で合意した場合、分割払いになりやすいです。
つまり離婚後に払えない。という未払いトラブルが起きる可能性が高いです。
例)年収300万円の夫が慰謝料500万円支払うことで合意した。
以上のことから当事務所のご依頼者様の場合、
支払額が50万円~300万円の間という幅が広い(バラバラ)金額で合意しています。
慰謝料請求の注意点とは?
未払いトラブルを防ぐ方法として一括払いが理想です。
ただ現実的には分割払いになるケースが多いので事前対策が必要です。
現状、ベストな対策としては慰謝料支払の条件を離婚公正証書に残すことです。
離婚公正証書には強制執行という強い効力があります。
強制執行とは未払い時に支払者(元配偶者)の財産の差押えができることです。
離婚公正証書の詳細は以下をご覧下さい。
・ゼロから始める離婚公正証書の作り方
夫婦間で決めた慰謝料支払の条件を口約束で終えても構わないですが、未払い対策として書面(離婚公正証書)に残すことをお勧めします。
【参考情報】
・W不倫と慰謝料の注意点(前編)‐慰謝料請求は誰にできる?
・W不倫と慰謝料の注意点(中編)‐慰謝料支払合意までの過程
・W不倫と慰謝料の注意点(後編)‐養育費支払に影響が出るケース
・自分で不倫相手に慰謝料請求はできる?慰謝料請求の流れや注意点を解説
・不倫相手と慰謝料合意ができた時にすること‐示談書や合意書に書く内容
・離婚Q&A(財産分与の基本編)‐財産分与の5つの疑問に回答
・離婚Q&A(年金分割編の基本編)‐年金分割の6つの疑問に回答
離婚チェックシートの回答から始めませんか?
何度も内容のアップデートを繰返しています。
つまり開業以来の経験を多数反映したものとなっています。
開業した頃、離婚協議書などの作成相談を受けた際、
以下のような悩みを持つ方が多く良案はないか?と考えていました。
・何から始めたらいいかわからない。
・書き漏れがないように効率良く進めたい。
・しっかりした離婚協議書や離婚公正証書を作りたい。
そして自分の考えを整理できる○×形式のチェックシートがあれば、
効率良く進められるし、こういった悩みを解決できるのではと考えました。
こういった経緯があり離婚チェックシートを作りました。
離婚チェックシートとは?
1.計13ページ63項目を掲載
2.離婚協議書などに決めることを掲載
3.自分で財産分与などの情報を集めなくていい
離婚協議書や離婚公正証書作成のご依頼を頂いた場合、
離婚チェックシートの送付と内容説明(90分)から始めます。
養育費、面会交流、慰謝料、財産分与、年金分割などを掲載しています。
20代~40代のご依頼者様が多いので養育費と面会交流の情報が多いです。
なお、3年位前からは世代を問わずご依頼を頂いております。
世代に応じてテーマになる離婚条件(退職金など)は異なりますが全て対応できます。
具体的には以下のような形で掲載しています。
・慰謝料の支払方法はどうしますか?(選択肢は3つ)
・養育費はいつまで払いますか?(選択肢は5つ)
このように自分の考えを整理しやすいように掲載しているので、
自分で慰謝料の情報を集める必要はなく効率良く離婚の協議を進めれます。
注1)離婚チェックシートのみの販売はしておりません。
注2)弁護士法の規定により相手方との交渉はお引受できません。
離婚チェックシートに回答後、じっくりと打合せを行い、
ご夫婦の意向に沿った質量共に充実した離婚協議書などを作成します。
詳細は離婚チェックシートとは?‐15年以上の経験をベースに作成をご覧下さい。
【離婚Q&A2 2025/07/20】