離婚協議書・公正証書の文例(見本)&書き方

細かい条件まで書けば、内容の濃い離婚協議書や公正証書が出来ます。
(スマートフォンでご覧の場合は、横回転にすると読みやすくなります。)

第1条 親権者

夫 辻雅清(以下甲という)と妻 辻久子(以下乙という)は、
甲乙間の未成年の長女 花子(平成10年10月5日生)の親権者を乙と定め、
乙において監護養育することとして協議離婚(以下本件離婚という)すること、
および本件離婚に伴う給付等について、次条以下の項目について合意した。

文例では「長女」と表記していますが、「丙・丁」という書き方でも問題ありません。
当事務所ではイメージが湧きやすいように「長女」「二女」という書き方を用いています。

第2条 養育費

詳しくはこちらです

1項 基本額
甲は乙に対し、長女の養育費として平成28年1月から平成30年12月まで、
金4万円を毎月15日限り、長女名義の普通預金口座に振込み送金して支払う。

養育費の文面は各ご夫婦によって大きく異なります。
基本額とは別に、ご夫婦で合意した個別条件を加えて下さい。
(打合せを通じて、個別条件が10項目を超えるお客様もいらっしゃいます。)

文例では振込先を長女名義としていますが、親権者名義の口座でも問題ありません。
お客様の傾向としては、子が1人の場合は子名義、複数の場合は親権者名義としております。

2項 加齢加算
甲は乙に対し、長女の養育費として平成31年1月から平成35年12月まで、
金5万円を毎月15日限り、前項記載の長女名義の普通預金口座に振込み送金して支払う。

お子様の成長と共に必要なお金も増えるので、
終期まで同一額ではなく、年齢を重ねるごとに支払う金額を上げることも可能です。
又、加齢加算ではなく、ボーナス月に別途上乗せするという方法もあります。

終期の書き方として、文例のような年代表記か年齢表記(20歳まで等)にして下さい。
学校表記(高等学校卒業まで等)は、離婚後のトラブルになる可能性があるのでご注意下さい。

3項 学費
長女の進学に伴う学費について甲が6割、乙が4割負担することで合意した。

基本額だけでは学費を賄えないケースが多いので、
別途学費の合意(負担割合)をしておくのは、将来の不安軽減に役立つ方法となります。

4項 事情変更
将来、物価の変更や失職等、事情の変更があった時は、
甲および乙は、長女の養育費について誠実に協議することで合意した。

第3条 慰謝料

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1項 慰謝料の合意
甲は乙に対し、慰謝料として金200万円を支払う義務があることを認め、
これを下記記載の通り支払うことで合意した。

(1) 前払い金(証拠)
金200万円の内金100万円については、
平成27年12月1日にこれを乙に交付し、乙はこれを受領した。

(2) 分割金
金200万円の内金100万円については、平成28年1月から平成28年10月まで、
10回に分割して金10万円を毎月15日限り、乙名義の普通預金口座に振込み送金して支払う。

(2)分割金だけではなく、文例のような(1)前払い金についても書いて下さい。
これは証拠になるので、「払った」「貰っていない」という離婚後のトラブル防止に役立ちます。

当ページでは割愛させて頂きますが、分割金の合意をした場合は、
期限の利益の喪失事項(1回でも遅れたら全額請求されても構いません)も併せて書くようにして下さい。

第4条 財産分与

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1項 預貯金(証拠)
甲および乙は、預貯金の財産分与として、
平成27年12月1日に金200万円を甲が80万円、乙が120万円を受領した。

2項 金銭の合意
甲は乙に対し、本件離婚に伴う財産分与として
金50万円を支払う義務があることを認め、これを平成28年1月から平成28年10月まで、
10回に分割して金5万円を毎月15日限り、前条記載の乙名義の口座に振込み送金して支払う。

財産分与の内容は各ご夫婦によって大きく異なります。
不動産・お金・動産(家具や電化製品)・自動車等の協議を必要に応じて行って下さい。

当ページでは割愛させて頂きますが、分割金の合意をした場合は、
期限の利益の喪失事項(1回でも遅れたら全額請求されても構いません)も併せて書くようにして下さい。

第5条 面会交流

1項 面会交流の頻度
乙は甲が月に2回長女と面会交流することを認め、
面会交流の日時や場所については、面会交流の都度、事前に甲乙間の協議の上決定する。

2項 宿泊
甲および乙は、甲と長女の宿泊を伴う面会交流について、
年間10日間を限度とし、1回の連続宿泊日数については2日間を限度とすることで合意した。

3項 禁止事項
甲は面会交流の場において、長女に対し、
甲乙間の出来事や乙に対する中傷を含む言動をしてはならない。

面会交流の内容は各ご夫婦によって大きく異なります。
相手と子が会うことに抵抗がない場合は抽象的な文面(1項)となり、
逆に抵抗がある場合は具体的な文面(月○回・時間帯・場所・親権者の同席等)となります。
(具体的な内容については、打合せを通じてお客様の意向に沿った案を提示させて頂きます。)

第6条 年金分割

詳しくはこちらです

甲(第1号改定者)および乙(第2号改定者)は、
厚生年金保険法第78条の2の規定に基づき、日本年金機構理事長に対し
対象期間(婚姻期間)に係る被保険者期間の標準報酬の改定又は決定の請求をすること
および請求すべき按分割合を0.5とすることに合意した。

年金分割によって減る側が第1号改定者、増える側が第2号改定者となります。
難しい言葉が多い文面ですが、協議で決定する按分割合(文例では0.5)以外は丸写しで問題ありません。

第7条 通知義務

甲は住所地を変更した時は、10日以内に乙に連絡し、
同時に新しい住所地の住民票写しの原本を書留で郵送する。

当事務所では通知義務を大切な条項と考えておりますので、
離婚後の住所地を確実に把握出来るよう、文例のように具体的に書くようお伝えしております。
(具体例 10日以内・住民票写しの原本・書留郵便)

電話番号や勤務先の変更についても、同様に通知すべきだと考えております。
(例 給与を差押える場合、勤務先を把握していなければ手続きが出来ません。)

第8条 清算条項

甲および乙は、本協議書に定めるほかには、他に何らの債権債務が存しないことを確認した。

清算条項とは合意した内容について、離婚後蒸し返しませんという約束です。
これがないと離婚協議書や公正証書を作った意味がなくなるので、必ず書くようにして下さい。
(清算条項がない=蒸し返すことが出来るという扱いになります。)

第9条 強制執行

甲は本契約に基づく金銭債務を履行しない時は、直ちに強制執行に服する旨陳述した。

公正証書を作る場合、強制執行を必ず書くようにして下さい。
これがないと不払いが起きた時に強制執行が出来ないので、作った意味がありません。
(離婚協議書には不要な文面なので書く必要はありません。)

甲と乙は上記の通り合意したので本書2通を作成し、甲乙各自署名捺印の上各自1通を保有する。
平成27年12月25日
甲 住所 大阪府○○市1丁目1番2号(住民票通り書く)  氏名 辻 雅清  実印
乙 住所 大阪府○○市1丁目1番2号(住民票通り書く)  氏名 辻 久子  実印