協議離婚の進め方、流れ、特徴がわからない。

こういった疑問や不安を解消します。
ここではわかりやすい言葉を使って丁寧に解説していきます。

著者は協議離婚に強い行政書士の辻雅清

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【目次】

○ 協議離婚の特徴を端的にまとめると
○ よくわかる協議離婚の進め方
○ 【物語】協議離婚の進め方と手順(流れ)
○ 離婚チェックシートの回答から始めませんか?
○ よくある協議離婚のQ&A(8つ)
○ Q1協議離婚が成立するまでの期間は?
○ Q2妻から離婚を切り出すときの進め方は?
○ Q3離婚の話し合いで気をつけることとは?
○ シングルマザーになる前に考えておくべきこと
○ 離婚協議書・公正証書を作るという選択肢
○ 協議離婚の成立条件は3つでわかりやすい
○ 協議離婚で決めるべき6つの離婚条件
○ 後悔しないためにも離婚情報の収集は必要
○ 協議離婚のメリットは2つ
○ 協議離婚のデメリットは3つ
○ 離婚届の注意点と離婚後の手続きを解説

このページでは協議離婚の疑問や悩みを解決するために、離婚公正証書の原案作成などに力を入れている行政書士の辻雅清が協議離婚の成立条件、進め方、流れ、離婚届の注意点などについて徹底解説します。

【重要 メールでのお問合わせについて】

メールにてお問合わせを頂いた場合、受信後、早くて1時間、遅くても24時間以内に返信しております。

ご相談者様がメール送信後、24時間経過しても返信がない場合、不具合(送信できないという通知が届くなど)が起きている可能性があるので、申し訳ないのですが、再度、別のメールアドレスよりお問合わせを頂きたいです。

又はお電話にてお問合わせ頂けると、確実に対応することができます。

よろしくお願いいたします。(令和8年1月14日)

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協議離婚の特徴を端的にまとめると

夫婦間の話し合いで解決を目指すこと。
一言でお伝えするとこれが協議離婚の特徴です。

協議離婚とは?という疑問を解決

離婚の方法としては協議、調停、審判、裁判計4つあり、どの方法で離婚するかはご夫婦の状況や考え方で変わってきます。

4つの方法の内、協議離婚とは名前の通り、以下のように夫婦間の話し合い(協議)で解決(離婚)することです。

〈協議離婚の話し合いの例〉
妻「最近、ずっと離婚を考えている。」
夫「僕も1年前から離婚を考えていた。」
妻「だったら離婚条件の話し合いをしよう。」
夫「わかった。子どもの養育費と面会交流をメインに協議しよう。」

なお、心情的(気持ち・筋を通す)な問題はありますが、協議離婚の成立のために両親や兄弟などへの相談や許可は不要です。また離婚届の証人は両親などではなく第三者にお願いをしても問題ありません。

協議離婚に関する細かい解説はこれからお伝えしていきますが、先ずは「夫婦間の話し合いで解決を目指す」という特徴を覚えて下さい。

この特徴を理解できれば裁判所が関与する調停離婚との違いがわかってきます。

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よくわかる協議離婚の進め方

効率の良い離婚協議を実現するためにも、
冷静な話し合いができる環境を作るようにして下さい。

協議離婚の進め方をわかりやすく解説

協議離婚とは夫婦間の話し合いで解決をすることです。
つまりご夫婦が主役(主体)となって進めていく離婚とも言えます。

ここでは協議離婚の進め方についてわかりやすく解説します。
スタートからゴールまでの手順、流れを知れば効率の良い離婚協議に繋がります。

一般的な協議離婚の進め方とは

1.夫と妻に離婚の意思がある
2.離婚条件の話し合いをスタート
3.全ての離婚条件に合意
4.離婚届の提出

先ず協議離婚では夫妻に離婚の意思が必要となります。
一方に離婚意思がなければ別の選択肢を検討することになります。
例)協議離婚の成立を諦めて家庭裁判所に調停離婚の申立をする。

協議離婚の進め方は上記1~4の流れ(手順)となります。

離婚協議ではお金の話がメインテーマになるので、養育費や慰謝料など離婚条件の話し合い~合意に至る過程で苦労するご夫婦が多いです。

苦労するということはそれだけ多くの時間を費やすことになります。
例)養育費や慰謝料の支払額で揉めて最終合意まで時間がかかる。

離婚条件については代表的な離婚条件は6つ(決めること)をご覧下さい。

そして全ての離婚条件に合意ができれば離婚届を提出して終了となります。

次に協議離婚の進め方や手順(流れ)、方法をイメージできるように物語形式(フィクション)でお伝えします。参考情報としてご利用下さい。

【物語】協議離婚の進め方と手順(流れ)

夫 田中一郎(公務員)
妻 田中花子(会社員)
子 田中久子(5歳)
・ 婚姻期間は8年
・ 離婚原因は性格の不一致
・ 住居は賃貸(不動産はナシ)

一郎と花子は長女が生まれてからケンカが増えました。
ケンカの理由は性格の不一致で共に協議離婚を考え始めました。

一郎が花子に離婚の意思を伝えると花子も受入れたので、双方が養育費などの離婚情報を集めて知識を蓄えてから離婚協議を始めました。

一郎と花子は落ち着いた性格だったため冷静な話し合いができました。
その結果、離婚協議は順調に進み1か月で離婚条件の合意ができました。

最終合意した主な離婚条件は以下の通りです。

〈夫婦間で合意した離婚条件の例〉
1.長女の親権は妻(母親)とする。
2.養育費は月4万円で20歳まで支払う。
3.面会交流は月1回。ただし、夏休み中は回数を増やせる。
4.夫妻の預貯金は折半。動産(家具家電)は妻が取得する。
5.離婚原因は性格の不一致なので双方が慰謝料の請求をしない。
6.共働き(年収も同じ位)なので年金分割(合意分割)はしない。
7.離婚後、双方が誹謗中傷や迷惑行為をしない。

一郎と花子はこの条件を口約束で終えるのが不安だったので、離婚協議書、又は離婚公正証書どちらかの書類を作るという約束をしました。

離婚協議書、離婚公正証書の詳細はこちらをご覧下さい。

色々調べた結果、離婚協議書を作ることになりました。
自分で作成するのは難しいと感じたので専門家に依頼をして1か月で完成しました。

そして事前に用意していた離婚届に署名をした後、居住地の役所に提出し受理されたので協議離婚が成立しました。

なお、離婚届の証人は離婚協議書を作成した専門家にお願いをしました。(終)

以上が協議離婚の進め方と手順(流れ)になります。
当事務所では1~2か月程度で終えるご依頼者様が多いです。

離婚協議書や離婚公正証書作成の依頼を受けた場合、離婚チェックシートをお渡しするので離婚条件の情報収集は不要です。

つまり離婚条件の合意、離婚届の提出時期を早めることができます。

離婚チェックシートの詳細はこちらをご覧下さい。

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離婚チェックシートの回答から始めませんか?

何度も内容のアップデートを繰返しています。
つまり開業以来の経験を多数反映したものとなっています。

離婚チェックシートを使って離婚協議書や離婚公正証書を作成します

離婚チェックシートとは?

◇ 計13ページ63項目を掲載
◇ 協議離婚に必要な情報を全て網羅
◇ 自分で離婚情報を集める時間は不要

当事務所に離婚協議書(公正証書)作成のご依頼を頂いた場合、これまでの経験を全て反映した離婚チェックシートの送付から始めます。わかりやすいように○×で回答できる項目を多数掲載しています。

養育費、面会交流、慰謝料、財産分与、年金分割などを掲載しています。
20代~40代のご依頼者様が多いので養育費と面会交流の情報が多いです。

なお、3年位前からは世代を問わずご依頼を頂いております。
世代に応じてテーマになる離婚条件(退職金など)は異なりますが全て対応できます。

以下のような協議離婚に必要な情報や条件を網羅しているので、離婚情報を集める時間は省略できます。つまり離婚届の提出時期を早めれます。
注)離婚チェックシートだけの販売は行っていません。
注)弁護士法の規定により相手方との交渉はお引受できません。

〈離婚チェックシートの項目例〉
例1「養育費の終期は?(選択肢は5個)」
例2「学費の負担はどうしますか?(選択肢は4個)」
例3「面会交流はどういった形で進めますか?(選択肢は3個)」
例4「預貯金の財産分与はどう分配しますか?(選択肢は3個)」

ご依頼者様からは効率良く進められたという声を頂戴しております。

詳細は離婚チェックシートとは?‐15年以上の経験をベースに作成をご覧下さい。

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よくある協議離婚のQ&A(8つ)

疑問を一つ一つ丁寧に解消することが大事です。
離婚後に後悔する確率を下げることに繋がります。

よくある協議離婚に関する8つの質問に回答

【目次】

Q1協議離婚が成立するまでの期間は?
Q2妻から離婚を切り出すときの進め方は?
Q3離婚の話し合いで気をつけることとは?
Q4離婚協議中に別居するのは効果的?
Q5離婚協議が難航しているときの対策
Q6子どもの親権はどう決めますか?
Q7子どもの養育費はどう決めますか?
Q8子どもとの面会交流はどう決めますか?

Q1協議離婚が成立するまでの期間は?

人によってスタートの考え方が異なる可能性があるため、ここではスタートを夫婦間での離婚条件の話し合い、ゴールを離婚届の提出とします。

離婚時の状況や原因によって成立までの期間は異なります。

以下のようにお金の約束がないご夫婦は短期間で成立する可能性が高く、逆にお金の約束がメインテーマの場合は離婚協議が長引くことが多いです。

〈離婚時の状況例〉
・子どもが成人しているので預貯金分配と年金分割の合意で終了した。
・養育費の支払額と終期に隔たりがあり条件合意がなかなかできない。

お金の約束とは養育費や慰謝料のことです。

参考情報として当事務所のご依頼者様の場合、離婚協議書や公正証書の作成期間も含めて1~2か月程度で終えることが多いです。

Q2妻から離婚を切り出すときの進め方は?

ご夫婦の状況によって妻から離婚を切り出すときの進め方は異なります。

双方に離婚意思がありそうな場合、妻から離婚の話はしやすいです。
例)ケンカが絶えない、夫婦間での会話がない状況。

一方、夫に離婚意思がなさそうな場合は慎重に進めることになります。
例)離婚したいと伝えたら驚くような状況。

夫に離婚意思がない場合は夫に自分が離婚したいと考えた理由を説明できるように事前によく考えた後、メモ用紙などに理由(3年前から子育ての方針で悩んでいたなど)を書いて頭の中を整理することから始めて下さい。

また妻から離婚の話をして夫に拒否された場合、どう動く(進み方)かも考えることが大事です。
例1)離婚することを諦める。=婚姻関係を継続する。
例2)家庭裁判所の調停申立や弁護士さんへの相談を検討する。

そして双方に離婚の意思がある。という確認が取れれば、具体的な離婚条件の情報を集めて、条件の話し合いという流れになります。

Q3離婚の話し合いで気をつけることとは?

協議離婚とは夫婦間の話し合いをベースに進めます。
つまり離婚の話し合いの主役(主体)は夫と妻の2人となります。

主役の2人が感情的になると進まないので、冷静な環境や状態で離婚協議をするとスムーズに進みやすいです。

どうしても2人だけだと感情的になるという場合は両親などの同席、カフェなど自宅以外で話し合うという手もあります。
例)第三者の目があると大声を出しにくくなる。

なお、両親が同席する場合の注意点としては両親が離婚協議に参加すると話がこじれる可能性があります。このことから両親が同席する場合は聞き役に徹することが大事です。

ちなみに離婚協議の二度手間を防ぐためにも、離婚情報の収集&希望条件の整理という事前準備も大事です。詳細は後悔しないためにも離婚情報の収集は必要をご覧下さい。

話し合いで気をつけることをまとめると以下の通りです。

〈協議離婚の話し合いで気をつけること〉
・できる限り感情的にならず冷静な話し合いができる環境を作る。
・効率良く進めるためにも話し合いの前に離婚条件の情報収集をしておく。

Q4離婚協議中に別居するのは効果的?

冷静な環境を作ることを目的として別居するのは効果的だと思います。

別居している場合、離婚協議の進め方としては対面ではなく電話やメール(LINE)になりやすいです。

特にメールで離婚協議をする場合、時間はかかりますが、一呼吸おいて返信できるので冷静な環境を作りやすくなります。

なお、別居する場合は別居時点の財産(預貯金残高など)の確認をして下さい。
この確認を怠ると財産の使いこみがあっても気付かないというリスクがあります。

Q5離婚協議が難航しているときの対策

離婚協議ではお金の話がメインテーマになりやすく、離婚後の生活設計に関わることなのでうまく進まないというケースも多いです。

このような状況の場合、もう1度全ての離婚条件を見直して下さい。
そして妥協できない点と妥協できる点を見つけて、再度、協議して下さい。
例)養育費を5万円にしてくれるなら学費の負担割合は3対7でいいよ。

なお、再協議をしても折り合いがつかないという場合は家庭裁判所の調停離婚や弁護士さんへの相談依頼を検討することになります。

Q6子どもの親権はどう決めますか?

夫婦間の話し合いで決定します。

以下のように子どもの意思や年齢などを考慮して決めることになります。

〈子どもの親権の決定基準〉
・大学受験が近く、環境を変えたくない。
・子どもが1歳で常に親の目が届く環境が必要。

なお、1度決めた親権者を変更するのは難しいのでよく考えて決定して下さい。

Q7子どもの養育費はどう決めますか?

夫婦間の話し合いで決定します。

最低限、以下に記載している5つの条件(基本額)は決めて下さい。

〈最低限、養育費で決めること〉
1.始期(いつから払う)
2.金額(いくら払う)
3.支払日(いつ払う)
4.振込先(誰に払う)
5.終期(いつまで払う)

詳細は養育費の相場はいくらか知りたい‐妻の年収別早見表や決め方をご覧下さい。

Q8子どもとの面会交流はどう決めますか?

夫婦間の話し合いで決定します。

離婚時の状況などに応じて定期面会は2つの選択肢(方向性)があります。

〈面会交流で決めること〉
1.都度協議をして決める。(都度決めるという抽象的な約束)
2.事前に条件を細かく決める。(細かく決めるという具体的な約束)

離婚協議書などを作成するご依頼者様の場合、方向性の違いで面会交流の条件は2個程度の方もいれば10個以上の方もいます。

面会交流の条件が少ない、多いについてはどちらが正解、間違いということはありません。

詳細は面会交流で取り決める条件の例を解説‐面会交流のルールをご覧下さい。

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シングルマザーになる前に考えておくべきこと

行き当たりばったりではダメです。
後悔しないためにもできる限りの準備をして下さい。

シングルマザーの生活費と各種手当を解説

離婚するということはシングルマザーになるということです。

今このページを読んでいる方は様々な不安を抱えていると思います。
ここでは離婚後の収入源に絞ってシングルマザーになる前に考えておくべきことをお伝えします。

しっかりと準備をしていれば、離婚後、直ぐ行動に移すことができます。

離婚後のシングルマザーの収入源

1.公的サポート(手当)
2.給料
3.養育費
4.年金分割

主な離婚後のシングルマザーの収入源(生活費)として1~4が考えられます。

先ず1公的なサポートとして児童扶養手当がありポイントは以下の通りです。

〈児童扶養手当のポイント〉
・子どもが18歳に達する日以降の最初の3月31日まで支給。
・受給額は所得に応じて決定。(一部受給~全額受給)
・年6回の支給。(1月・3月・5月・7月・9月・11月)

児童扶養手当が未払いということは考えられないので、離婚後のシングルマザーの収入源として確実に計算ができるお金と言えます。
注)所得制限(限度額を超えると受給できない)はあります。

離婚前に役所で手当の受給額や必要書類を確認しておけば、離婚後、迅速に手続きができます。請求をした日の翌月分から支給されます。

ここで大事なことは離婚前に受給額を確認しておくことです。
自分で受給額を計算した場合、予想額より少なくて後悔する可能性があります。
こうなると離婚後の生活設計が崩れるのでご注意下さい。

なお、児童扶養手当にリンクして「ひとり親家庭医療費助成」もあります。

公的サポートについては待ちの姿勢だと誰も教えてくれないので「役所に足を運んで自分で聞く」という積極的な行動力が必要となります。

次に2給料は公的サポートに次いで計算できるお金と言えます。

離婚時の働き方(正社員、パート、専業主婦)や子どもの状況に応じて、離婚前にシングルマザーとしてどのような働き方をするか考えておいて下さい。
例)子どもが幼い間はフルタイムでは働けないからパートにしよう。

そしてシングルマザーにとって「健康でいること」は大事なポイントです。

病気や手術で働けないというリスクを回避するためにも、民間の入院保険(保険料が安い掛け捨てでもいいです)の加入を検討して下さい。

保険金があれば仕事を休んだ分の給料代わりになります。
安心して治療を受けて下さい。

次に3養育費も離婚後のシングルマザーの収入源として計算できるお金です。

養育費とは離れて暮らす親が子どもに送るお金です。
主に衣食住に必要な費用、教育費、医療費などに充当されます。

ただ養育費は公的サポートと違って未払いというリスクがあります。
例)離婚して1年経った頃から養育費の支払が遅れるようになった。

この未払いというリスクを回避するためにも、離婚前に養育費の約束を記載した離婚公正証書の作成をお勧めします。詳細は離婚協議書・公正証書を作るという選択肢がありますをご覧下さい。

これまで離婚後のシングルマザーの収入源として1~3をお伝えしました。
3つの収入源は離婚直後から子どもが自立するまでのお金というイメージが強いです。

一方、4年金分割は離婚直後ではなく老後の収入源となります。

全てのシングルマザーが申請できる手続きではありませんが、申請者に該当した場合、将来受取れる年金の受給額がアップします。

詳細は5分で分かる年金分割の情報通知書や相場‐手続きを解説をご覧下さい。

子育てが終わっても人生は続いていきます。
子どもが自立するまでのお金だけではなく自分の老後のお金も考えて下さい。

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離婚協議書・公正証書を作るという選択肢

作る、作らないは自由です。
ここでは離婚協議書や公正証書という書面の存在を知って下さい。

離婚協議書や公正証書を作成すれば養育費の支払率が上がります

協議離婚では夫婦間の話し合いで離婚条件を決定します。

そして最終合意した離婚条件については夫婦間の意思で口約束で終えても書面に残しても構いません。自由です。

仮に養育費の条件を口約束で終えた場合、離婚後、以下のように元配偶者が期日通り払ってくれるとは限りません。

〈離婚後の養育費の未払い例〉
元妻「今月分の養育費を払ってくれた?」
元夫「出費が多いから今月と来月は払えない。」

養育費を払えない理由が入院などであれば譲歩しやすいですが、遊ぶお金(旅行や飲み会)が理由の場合、受入れることは難しいです。

離婚後、このような養育費の未払いを減らすためには離婚協議の段階から養育費の支払率を上げる方法を知っておくことです。

養育費の支払率を上げる方法は2つあります。
1つ目は離婚協議書を作成、2つ目は離婚公正証書を作成することです。

ここでは養育費を例に解説していますが、離婚協議書などを作成する場合は養育費以外の離婚条件も記載して下さい。

離婚協議書とは?

1.合意した離婚条件が書面化される
2.離婚後のトラブル防止に役立つ

養育費の支払率を100%にする方法はありませんが、合意した条件を書面化することで支払者への意識付けができます。
例)書面に残したから毎月期日通りに養育費を払わないといけない。

つまり口約束より養育費の支払率が上がりやすいです。

そして書面化とは証拠としての効力が生まれることなので、離婚後、養育費のトラブルが起きても解決できる可能性が高いです。
例)元夫が養育費は3万円と言ってきたので離婚協議書を確認した。

そもそも離婚協議書を確認すれば答えが載っているので、離婚後、双方がウソの主張をするというトラブルは起きにくいです。

詳細は安心できる離婚協議書を作成‐書き方や効力、自分で作成する方法をご覧下さい。

離婚公正証書とは?

1.離婚協議書と同じ効力
2.未払いが起きた時は強制執行
3.支払者への心理的プレッシャー

先ず離婚公正証書は離婚協議書の強化版となります。
つまり離婚協議書の効力(トラブル防止など)は離婚公正証書にも適用されます。

強化版ということで完成までのハードルは高くなります。

次に離婚公正証書には強制執行という強い効力があります。
これは養育費や慰謝料などの未払いが起きた場合、支払者の給与などの差押えができます。

差押えができることで支払者へ以下のような心理的プレッシャーがかかります。

〈離婚公正証書の心理的プレッシャーとは〉
元夫「養育費を払わない場合、強制執行をされるかも。」
元夫「給与の差押えをされると会社に知られてしまう。」

こういう訳で離婚公正証書を作成することで、口約束や離婚協議書を作成する場合より養育費の支払率は上がります。

詳細はゼロから始める離婚公正証書の作り方をご覧下さい。

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協議離婚の成立条件は3つでわかりやすい

成立条件は3つしかありません。
つまり自由度が高くスピード感もあると言えます。

協議離婚の成立条件は3つ

ここでは協議離婚の成立条件についてお伝えします。

現在のご夫婦の状況などを考えた結果、最終的に離婚協議を通じて成立条件を満たすのかという確認をして下さい。

協議離婚の成立条件は3つ

1.夫と妻に離婚の意思が必要
2.未成年の子どもがいる場合は親権者を決める
3.離婚届を提出する

協議離婚はこの3つの条件全てを満たせば成立します。
極端な話、以下のようなスピード離婚をすることも不可能ではありません。

〈協議離婚の特徴〉
夫「突然だけど離婚したい。」
妻「いいけど、子どもの親権はどうするの?」
夫「親権は譲るし養育費も払う。」
妻「わかりました。明日、離婚届を出しに行こう。」

なお、理由は割愛しますが後悔しないためにもスピード離婚はお勧めできません。

先ず協議離婚とは話し合いで進める離婚なので、1夫と妻に離婚の意思が必要となり意思がないと成立しません。

一方に意思がない場合は調停離婚(家庭裁判所)を検討することになります。

次に離婚届には親権者の記入欄があります。
夫婦間の話し合いで2子どもの親権者を決める必要があります。

離婚届の親権者欄が空欄の場合、役所では受理されません。

最後に居住地の役所に3離婚届を提出すれば協議離婚は成立します。

なお、離婚届に書く本籍がわからないという方がいらっしゃいます。
この場合は住民票を請求(本籍をのせるに○をつける)すれば直ぐにわかります。

協議離婚の成立条件に離婚条件の合意は必要?

親権の合意以外は協議離婚の成立条件に含まれません。
つまり養育費や面会交流などの条件合意をしていなくても離婚届は受理されます。

ただし、離婚後に後悔しないためにも離婚届を提出するまでに養育費、面会交流、財産分与、慰謝料、年金分割などの条件合意をお勧めします。

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協議離婚で決めるべき6つの離婚条件

自分たちで離婚条件の情報を集めることになります。
自信がない、不安という場合は専門家へ相談をして下さい。

協議離婚で決めるべき離婚条件とは?

離婚原因や経緯によって決める条件は変わります。
つまり100組のご夫婦がいれば100通りの離婚条件ができます。

代表的な離婚条件を6つお伝えするので、ここではご夫婦にとって必要な条件、不要な条件の確認をして下さい。

代表的な離婚条件は6つ(決めること)

1.親権者
2.養育費
3.面会交流
4.慰謝料
5.財産分与
6.年金分割

解説が文章(文字)だけだとわかりにくいので、離婚協議書や公正証書のサンプル(茶色の文字)を交えながらお伝えします。サンプル全文を確認したい方は離婚協議書・公正証書のサンプルと書き方‐具体的な文例やひな形を掲載をご覧下さい。

1.未成年の長女の親権者を乙と定め、乙において監護養育・・・

離婚に伴い夫婦は他人となり、別々に暮らすことになります。
そして未成年の子どもを引き取って育てる親のことを親権者と言います。

子どもの年齢や意思などを考慮して親権者を決めて下さい。

2.甲は乙に対し、長女の養育費として、令和8年2月から・・・

離婚しても離れて暮らす親と子どもの親子関係は続きます。
そして離れて暮らす親が子どもの成長のために送るお金を養育費と言います。

具体的には金額、支払日、支払期間などを決めて下さい。
詳細は養育費の相場はいくらか知りたい‐妻の年収別早見表を紹介をご覧下さい。

3.1か月の内、1回実施する。日時、場所については、面会交流の都度・・・

面会交流とは離れて暮らす親と子どもが定期的に交流することです。

具体的には頻度、日時、交流方法などを決めて下さい。
子どもが交流を望んでいる場合は実現に向けて努力することが大切です。

詳細は面会交流で取り決める条件の例を解説‐面会交流のルールをご覧下さい。

4.甲は乙に対し、慰謝料として金200万円を支払う義務がある・・・

慰謝料とは婚姻中に配偶者から受けた精神的苦痛、肉体的苦痛に対してお金で解決することです。

離婚原因が不貞行為(不倫)やDV(暴力)の場合に発生します。
つまり離婚原因がポイントなので全てのご夫婦に必要な条件とは言えません。

詳細は不倫・浮気を原因とする離婚の慰謝料請求‐相場や請求できる条件をご覧下さい。

5.甲は乙に対し、本件離婚に伴う財産分与として金50万円を給付する・・・

婚姻期間中に蓄えた財産の分配(清算)を財産分与と言います。

主にお金(預貯金)、動産(家具家電)、不動産、計3つの財産に分類されます。
財産が一つもないというご夫婦は少数のため多くのご夫婦に必要な条件だと言えます。

詳細は5分でわかる財産分与の相場割合と流れ‐家や貯金の分配方法も解説をご覧下さい。

6.甲(第1号改定者)及び乙(第2号改定者)は、厚生年金保険法・・・

婚姻期間中に納付した厚生年金の分割を年金分割と言います。

国民年金ではなく、厚生年金の分割がポイントになります。
婚姻中の雇用形態に応じて必要な条件となるご夫婦と不要なご夫婦にわかれます。
ご夫婦が会社員や公務員の場合は必要な条件、自営業の場合は不要な条件となります。

詳細はわかりやすい離婚時の年金分割の情報通知書や相場‐手続きを解説をご覧下さい。

最後に離婚協議を効率良くスムーズに進めるためにも、事前に離婚条件の情報を集めて頭の中を整理してから始めるようにして下さい。

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後悔しないためにも離婚情報の収集は必要

様々な媒体で離婚の情報は溢れています。
大事なのはその中身(正確・必要)だと知って下さい。

協議離婚の情報収集が不十分だと後悔する可能性が高まります

協議離婚とは夫婦間の話し合いをベースに進めるので、正確な離婚情報を集めてその情報をもとに離婚協議を始めることが大事です。

不正確な離婚情報をもとに進めると離婚後のトラブルに繋がっていきます。

ここでは離婚情報がなぜ大事かということを知って下さい。

離婚情報の集め方

◇ インターネット
・離婚に関する書籍
・離婚経験者
・弁護士
・行政書士

離婚情報は様々な媒体や人から得ることができます。
以下のような特徴を知った上で自分に合う方法を見つけて下さい。

〈自分にあった離婚情報の集め方〉
例1「インターネットは便利だけど間違いもありそう。」
例2「仕事が忙しくて本を読む時間が確保できない。」
例3「離婚経験者の体験談は参考になった。」
例4「弁護士に相談をして細かい点まで教えてもらえた。」
例5「離婚協議書や公正証書の共通点や違いを教えてもらえた。」

離婚情報は1つから得るのではなく複数の組合せをお勧めします。
複数の組合せで集めていくと不正確な離婚情報を減らすことができます。
例)インターネットで全体像を掴んで細かい点は専門家に相談する。

なお、当事務所は行政書士事務所となりますので、離婚協議書や離婚公正証書の作成を検討しているご夫婦からの相談が多いです。

離婚協議書・公正証書の詳細はこちらをご覧下さい。

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協議離婚のメリットは2つ

人の心理としてメリットに目が行きがちです。
ただ後述しているデメリットについても確認をして下さい。

協議離婚の2つのメリットを解説

離婚の方法としては協議離婚、調停離婚などがありますが、離婚するご夫婦の9割が自由度の高い協議離婚を選択しています。

ここでは協議離婚のメリットを2つお伝えします。
離婚協議の前に知ることで離婚後に後悔しないようにして下さい。

具体的な協議離婚のメリット

1.調停離婚などと比較すると手続きが簡単
2.養育費などの離婚条件を自由に決めれる

協議離婚とは夫婦間の話し合いで結論を出せるので、第三者の関与を受けず2人だけで進めることができます。

極端な話、双方が離婚することに合意すれば、合意した日に離婚届を提出することも可能です。(スピード離婚)

一方、調停離婚などは家庭裁判所の関与を受けるので、離婚成立までの期間や手続きを考えると協議離婚の方が簡単です。

そして夫婦間の話し合いでは離婚条件がメインテーマとなります。
以下のように金額や支払方法についても自由に決めることができます。
ただし、自由と言っても非現実的な金額での合意は未払いへと繋がります。

〈協議離婚での条件合意例〉
例1「養育費は月4万円払ってほしい。」
例2「慰謝料は一括で100万円払ってほしい。」
例3「財産分与で車は譲るから預貯金は多めにほしい。」
例4「年金分割の按分割合は最大値の50%にしてほしい。」

以上で協議離婚のメリットの説明を終えますが、ポイントは「自由度の高い離婚」ということがわかります。

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協議離婚のデメリットは3つ

協議離婚を選択するご夫婦は多いです。
ただデメリットを知った上で離婚協議に臨んで下さい。

協議離婚の3つのデメリットを解説

離婚方法としては協議離婚、調停離婚などがありますが、離婚するご夫婦の9割が自由度の高い協議離婚を選択しています。

ここでは協議離婚のデメリットを3つお伝えします。
離婚協議の前に理解することで離婚後に後悔する確率を減らせます。

具体的な協議離婚のデメリット

1.離婚条件の合意がなくても離婚できる
2.離婚情報が不足の状態で離婚協議を始めやすい
3.押しの強い配偶者の場合、言いくるめられる

離婚時の状況や原因によっては離婚条件の合意をせずに離婚届の提出を優先して離婚後にトラブルに発展して後悔する方もいます。

以下のように離婚を急いだり話し合いを先延ばしにするケースでは元配偶者が音信不通になったり離婚協議を拒否するというリスクもあります。

〈協議離婚のデメリット例1〉
妻「子どもの保育園の関係で早く離婚届を出したい。」
夫「わかったよ。離婚後に養育費や財産分与の話し合いをしよう。」
元妻「落ち着いたから養育費の話し合いをしよう。」
元夫「今忙しいから時間ができたら連絡をするよ。」

特別な事情がない限り、離婚前に条件合意をしておくことが望ましいです。

次に協議離婚に必要な離婚情報はご夫婦(自分たち)で集めます。
その情報に誤りや不足があると離婚後のトラブルに発展する可能性があります。

離婚後、元配偶者から以下のような主張をされた場合、離婚前に決めたことをやり直すという再協議が必要となります。

〈協議離婚のデメリット例2〉
元妻「財産分与した掃除機と冷蔵庫がほしい。」
元夫「高価なものだし今になって言われても困る。」

これは合意した条件を離婚協議書などの書面に残して、その中に「清算条項」という条件を入れておけば防ぐことができます。

清算条項の詳細はこちらのページの第8条をご覧下さい。

正確な情報をもとに離婚協議をすることは大事なポイントと言えます。

最後に協議離婚とは夫婦間の話し合いで進めるものなので、配偶者が押しの強い性格だと公平な離婚協議ができないというリスクがあります。
例)何を言っても反論されて自分の希望を上手く伝えることができない。

このケースでは離婚協議の場に第三者(両親や兄弟)を入れる、弁護士さんに依頼をして代理人として交渉をしてもらうという方法があります。

以上で協議離婚のデメリットの説明を終えますが、ポイントは「離婚後のトラブル防止のために何をするべきか」ということです。

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離婚届の注意点と離婚後の手続きを解説

離婚届と離婚後の手続きでわからないという方へ。
お住まいの地域の役所の方に確認するのが確実な方法です。

離婚届の注意点や証人欄を解説します

離婚届はお住まいの地域の役所で配布されています。
そして夫妻が必要事項に記入して居住地の役所に提出すれば成立します。

なお、離婚関連の手続きで戸籍謄本が必要なケースがあります。
取得しても使わないというリスクがありますが複数取得をお勧めします。
例)離婚公正証書を作成する場合、公証役場に戸籍謄本の提出が必要。

ご夫婦の本籍がわからないという場合は住民票を取得して下さい。
請求用紙の「本籍をのせる」に○をつければ本籍が載った住民票が発行されます。

離婚届の書き方がわからないという方は役所への相談をお勧めします。

離婚届が受理されると協議離婚の成立となります。(手続き終了)
子どもとの親子関係は変わりませんが配偶者とは夫婦から他人へと変わります。

離婚届にある養育費などのチェック欄の意味

離婚届の右下付近に養育費と面会交流のチェック欄があります。
これらは子どもへの意識を促すことを目的としており法的拘束力はありません。

つまり「決めていない」を選んでも役所から指導を受けることはありません。
ただ子どもの成長や将来のためにも養育費などの条件は決めることが望ましいです。

離婚届の証人とは?

離婚届の証人は協議離婚を考えているご夫婦に必要です。
つまり家庭裁判所が関与する調停離婚などの場合、証人は不要です。

そして証人になれる人は成人(2人)と決まっています。
条件は「成人」だけなので親族、友人、同僚、誰でも証人になれます。

ただ離婚届の証人欄には「証人の本籍」の記入が必要となり、親族はともかく友人や同僚には頼みにくいと考える方もいらっしゃいます。

このようなケースでは離婚届の証人代行サービスへの依頼を検討して下さい。
業者によって料金や進め方などが異なるので比較検討した上で依頼を決めて下さい。

代表的な離婚後の手続きとは?

1.各種名義変更
2.子の氏の変更許可申立
3.子の入籍手続き

先ず離婚することで氏や戸籍が変更されるので、運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどの名義変更の手続きが必要となります。

離婚後の手続きの順序(順番)は自由ですが、本人確認書類として使える運転免許証やマイナンバーカードの手続きから始めることをお勧めします。

なお、離婚後の手続きリストを配布している役所もあるので窓口で確認して下さい。

子どもの氏と戸籍の手続きの詳細は以下をご覧下さい。
離婚に伴う子どもの戸籍と姓‐具体例を使ってわかりやすく解説

協議離婚が成立した後にしかできない手続きもあるので、これらの手続きが終わった時に本当の意味での協議離婚の終了と言えます。

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運営者情報と著者情報

協議離婚の手続きや進め方で悩んでいるあなたへ。
1人で全てを抱え込まずいつでもお気軽にご相談下さい。

協議離婚で悩んでいる皆さまへお伝えしたいこと

協議離婚に関するページを最後までお読み頂きありがとうございました。

協議離婚の進め方、特徴、離婚届の注意点や証人などを説明しました。
「何から始めたらいいかわからない」という状況が緩和されれば幸いです。

協議離婚とは夫婦間の話し合いで進めるため自由度は高いですが、その代わり「自己責任」を伴います。後悔しないように慎重に進めて下さい。

離婚後の人生は離婚協議の時間より長いです。
この視点を忘れずに持って協議離婚の準備を進めて下さい。

〈よくあるご依頼者様の悩み〉
・お金が絡む問題だから難しい。
・子どものためにもできる限りのことはしたい。

今このようなお悩みやご希望があればお問合わせを下さい。
離婚協議書や離婚公正証書作成を通じてサポートすることができます。

当事務所では初回無料相談(面談・電話・メール)を実施しております。
相談中、相談後に依頼を求めるような行為はしないのでご安心下さい。→ 無料相談

著者情報

行政書士辻法務事務所
行政書士 辻雅清
所属:日本行政書士会連合会(登録番号 第10260068号)
所属:大阪府行政書士会(会員番号 第005810号)
資格:行政書士、MOS(Word・Excel)、日本漢字能力検定2級

事務所:大阪府大東市寺川5-18-73
電話番号:072-871-9922/090-8886-9922
主要業務:離婚協議書作成、離婚公正証書原案作成

開業準備中、友人からの離婚相談をきっかけに、
離婚協議書や離婚公正証書の原案作成に力を入れることになりました。

開業当初の気持ち、ご依頼者様への感謝の気持ちを忘れず、
日々、協議離婚の進め方などで悩んでいる皆様と向き合っています。

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